浅井さん、越沼さん、黒田さんに引き続き、本日も第一線で活躍するプロの方からのコメントを掲載させていただきます!

ラストを飾るのは、ネイティブ商品のディレクションを担当しているSさんです。
恐れ多くも私の原型もチェックしてもらっております……。 (>_<)


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Sさんからのお言葉

■ 原型師になって良かった事、辛かった事

●よかったこと
 ・自分の好きな(欲しい)キャラを作れる技術が身についたこと。
 ・モチーフのアニメ・作品のファンに喜んでもらえたこと。

●辛かったこと
 ・思うとおりに作れなかったこと。(理想と現実の間)


■ 原型師になって良かった事、辛かった事(メーカーの原型師として)

●よかったこと
 ・自分では気づかなかった欠点を指摘してもらえること。
 ・他の人の原型や作り方を見て勉強できること。
 ・興味の向かなかったものにも挑戦できること。
 ・収入が安定していること。

●辛かったこと
 ・自分の実力が世に問われてしまうこと

 ・納得がいっていなくても完成させなければならなかったこと。
 ・興味のないものでも作らなければならないこと。
 ・制作が遅れて会社に迷惑をかけてしまったこと。
 ・終わらない修正祭り…



■ 原型師になろうと思ったきっかけ

模型誌などで、原型師という職業は知っていましたが、直接のきっかけとしては
自分のほしい漫画のキャラクターがなかなか立体化されない、ならば自分で作るか!ということでした。

■ これから原型師を目指す人にアドバイス

・向上心
・観察力
・行動力

が大切だと思います。

人に何かを指摘されるというのは、「自分」の否定ではなく、こうしたほうが良い「作品」になるのではないかという「意見」として捉えましょう。
そのすべてが正しいというわけではありませんが、自分一人では出てこない、違った視点からの意見はなかなか得難く、判断材料としてストックしておくと良いです。
それを取捨選択しつつ取り込んでいく「柔軟性」がないと、趣味嗜好が固まりすぎてしまったり「うまくなるチャンス」をみすみす逃してしまうことになってしまいます。

また、自分が一生懸命時間をかけて作り上げたものがどうにも上手くない、といった時、何がいけないのかということを客観的に判断する必要があります。
どこが良くないか見極める力をつけ、どうすれば良くなるかをちゃんと考えましょう。
その上で、人の意見を聞いてみたりすると視野が広がりますよ。

あと、一番大切と思うのは、「やり遂げる」ことです。
今ひとつ納得がいかなくても、一旦完成させて次、次と進んでいったほうが良いと思います。
最初から納得の行くものなんて作れません。
出来たものに対して、自分で批評して、反省を次に活かしてと、それを積み上げていくしかないのです。
完璧なものを目指して何年もかかってしまうよりは、短期的に締め切り設定をして数をこなしていったほうが確実に上手くなります。
自分の作った原型を振り返ってみるのは嫌なものですが、それはその分「上手くなっている」証なのです。

また、数をこなすことにより、自分の現在の実力・かかる時間などが見えてきます。 タイムマネジメントはとても重要なので、その訓練としてもとても有用だと思います。

他の原型師の作品を見て、勉強することも非常に重要です。
同じモチーフでも捉え方・表現の方法というのは千差万別・人それぞれです。
自分にはこういう作り方しか出来ない、こういったものは作れないと凹んで、
思考停止してしまうのは勿体無いです。
選択肢を狭めて己を追い込む、という場合もありますが、自ら可能性を閉ざす必要はありません。
正解はありません。
何にでも挑戦してみてもらいたいです。

いろいろな物を観る・体験するのも大切です。机に向かってばかりではなく、いろいろなことを吸収して感性を養ってください。



Sさんは当然原型も作れる人ですが、現在はディレクターとして制作の指導や手助けを行っています。

原型制作の how to はたくさんありますが(このブログもそうですねw)、ディレクターならではの相対的に物事を捉えたコメントはさすがと言わざるを得ません。
とても分かりやすく且つ具体的で、迷った時にもう一度見直してコメントです。

そして原型を作れる能力と、ディレクションを行える能力というのは、近いところにありつつも別の考え方や思考が必要なのだなと思いました。
両方のスキルを備えることができたら、更なるステップアップに繋がる気がします。


Sさん、忙しい中お時間をいただき本当にありがとうございました。
どうかこの記事が、原型師を目指すたくさんの人たちに届きますように。


それでは今日はこの辺で。
また明日、元気にお会いいたしましょう! \(・ω・)/

明日は総まとめですよー!!